理系大学院生のトビタテ留学記~日本人の98%がいかないかもしれないスロベニア~

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アドリア海の真珠 ドゥブロヴニク

皆さん、こんにちはりょうです。

今日は、前回に引き続きクロアチアについて紹介したいと思います。今回紹介する都市はドゥブロヴニクです。宮崎駿監督のジブリ作品である「魔女の宅急便」や「紅の豚」の舞台としても有名です。また、1979年に世界遺産に登録された旧市街は「アドリア海の真珠」と呼ばれ毎年多くの観光客が訪れる、ヨーロッパ有数のリゾート地です。

ドゥブロヴニクは、前回のブログで紹介したクロアチアの首都、ザグレブから南に約500キロの距離、ボスニアモンテネグロとの国境近くに位置します。

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今回、私はザグレブからドゥブロヴニクまで飛行機を利用しました。時間にして約2時間程度のフライトでしたが、その日は天気があまり良くなく、これまで搭乗した飛行機の中で一番、揺れが大きかったことを覚えています笑 さながらジェットコースターのようでした、、、

さて、余談はこのくらいにしておいてドゥブロヴニクについておすすめスポットを紹介していきたいと思います。

1.ピレ門

まず、ご紹介するのはピレ門です。

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この門は、城壁の入り口、つまりドゥブロブニク旧市街の入り口にあります。空港からバスで市内に向かう際も、このピレ門前で下車します。バスの運転手さんが、「Old town!」とアナウンスしてくれるのですぐにわかります。1537年に建設されたピレ門ですが、かつては門前の橋が上下に稼働し、夜になると門は閉まり、朝まで誰も門内に入ることができなくなっていました。ピレ門の上には街の守護神聖人でもある「聖ヴラホ」の像があります。聖人の手の上には街の模型があり、聖人によって街が守られていることを示しているそうです。

2.プラツァ通り

次に紹介するのは旧市街のメインストリートであるプラツァ通りです。

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先程紹介したピレ門を抜けると、さらに重厚な石壁が現れます。その石壁を抜けるとプラツァ通りが見えてきます。通りの左右にはギフトショップやカフェなど様々な露店が並びます。また、小道に入ると、旧市街に暮らす人の生活を垣間見ることができ、中世にタイムスリップしたかのような雰囲気を感じることができます。

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約200mにも及ぶこの通りは、石灰石により舗装された歩行者天国として多くの人で賑わっています。

また、通りの入り口には、1438年に建設されたオノフリオの大噴水があります。

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ドゥブロヴニクでは水道水は飲まない方が良いとされていますがこの噴水では、いまもなお天然の綺麗な湧き水を飲むことができます。

3.城壁

次に紹介するのは旧市街を取り巻く、ドゥブロヴニクの城壁です。ドゥブロヴニクはかつて13世紀を全盛として交易都市として大きく発展しました。ドゥブロヴニクが大きく発展した理由として地理的要因が大きいと考えられています。ドゥブロヴニクはヨーロッパとイスラム圏を結ぶ航海を行う際の航路において、ラテン語が通じる最後の港として多くの船が立ち寄る重要な港でした。燃料や水、食料の補給はもちろん乗組員の交代などがドゥブロヴニクで行われたそうです。このように大きく発展したドゥブロヴニクですが同時にヴェネチア王国やオスマントルコをはじめとすると当時の列強から囲まれていたために度々、列強からの干渉を受けていました。そのような状況をうけ、ドゥブロヴニクの周囲には街を守るため、城壁が建設されました。現在のような形になったのは15世紀から16世紀にかけて行われた大工事後とされています。

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城壁は、全長約2キロにもおよび、一周するとなると、途中写真を撮ったりと比較的ゆっくり歩いて1時間超かかる体感でした。しかし、眼下にはオレンジ屋根の建物が並んだ光景や美しいアドリア海が広がり飽きることなく城壁のお散歩を楽しむことができると思います。

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城壁内には砲台の跡や要塞跡などが複数あります。その中でも城壁内最大の高さを誇るミンチェッタ要塞は必見です。旧市街とアドリア海を一望する景色はまさに圧巻です!

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4.ドゥブロヴニク大聖堂

次にご紹介するのはドゥブロヴニク大聖堂です。

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大聖堂は、1192年に英国王によってロマネスク様式で建設されましたが、1667年の大地震により全壊してしまい、その後バロック様式として現在のように再建されました。さらに1991年に起きた、クロアチアの旧ユーゴスラビアからの独立戦争の影響で大聖堂の一部が被害を受け、現在もなお、その修復は続いています。また、大聖堂には様々な絵画のほか、宝物も納められており、この記事のピレ門のところで紹介した聖ヴラホの聖遺物が納められています。

個人的には教会内の「最後の晩餐」に目が行きました。

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ちなみに「最後の晩餐」とはイエス・キリストが逮捕される前日、イエス・キリストと12人の弟子が食事を共にしている場面を描いており、イエスが弟子に向かって、裏切り者の存在を予言する場面を描いたものです。レオナルド・ダ・ヴィンチが描いた壁画が有名ですが、この場面は宗教画として非常に多く題材にされています。ドゥブロヴニク大聖堂のものが私にとって初めての「最後の晩餐」となりました。もちろんいつか、ミラノにあるレオナルドの「最後の晩餐」もみてみたいです。

5.スルジ山

次に紹介するのは城壁都市ドゥブロヴニク旧市街の裏にあるスルジ山です。標高は412mとそれほど高くないものの山頂からはこれまで紹介してきた街全体はもちろん、アドリア海をも一望できます。

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オレンジ屋根とアドリア海の青がなんとも言えない光景を作り出しています。1991年から1995年にかけて起こった独立戦争の影響でロープウェイは運休していましたが、2010年に運行を再開し現在は、ロープウェイで市街と山頂を行き来することができます。また、山頂には白い十字架があります。

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これは、19世紀初頭にナポレオンがドゥブロヴニクを占領した際に贈呈したものであり、現在のものは独立戦争後に再建されたものになります。

以上、今回は"アドリア海の真珠" ドゥブロヴニクを皆さんにご紹介しました。中世の街並みがほとんどそのまま残されており、まるでタイムスリップしたかのような、ジブリの世界に迷い込んだかのような雰囲気を味わうことができます。また、僕は11月下旬に訪問しましたが、夏季は美しいアドリア海を望むリゾート地としても人気が高く、楽しむことができるのではないかと思いました。

アドリア海のシーフードをふんだんに使った料理も絶品です。是非一度訪れてみてはいかがでしょうか。

また、2019年も残すところあと2日となりました。おそらく、年内のブログ更新は今回が最後になると思います。2020年にまた、お会いしましょう!

それでは今日はこの辺で。

りょう

おまけ

猫。

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ヨーロッパでは、ほとんど野生の猫を見ることはありません。ドゥブロヴニクに来るまで約2ヶ月で1度、見たか見なかったかくらいの頻度です。その理由は、猫はみんな家で飼っているからだそうです。ドゥブロヴニクには日本と変わらないくらい野生の猫たちがいて癒されました☺️