ドナウの真珠 ブタペスト
お久しぶりです、りょうです。前回のブログ更新からしばらく時間が経ってしまいました。先週は、スロベニアに来て初めて月曜日から日曜日までの丸々1週間を過ごしました。スロベニアの朝は日本に比べてとても早く、僕の所属する研究室では8時頃から研究室メンバーが集ってみんなで談笑しながらコーヒーを飲み、1日の仕事を開始します。その後午前中の仕事を大体12時頃に切り上げ、近くのカフェにランチに向かいます。ランチ後は各々仕事を再開し、15時頃には大体仕事を終えて帰路に着きます。日本にいる時は朝が遅く、だらだらする時間が多かったように思いますがスロベニアに来てからは生活にメリハリがあり規則正しい生活ができていると思います。規則正しい生活というのが如何に大事なのかということを感じますね笑
さて生活面の話はこの辺にしておいて、今日のブログでは、タイトルにあるようにハンガリーの首都、ブタペストについて書いていきたいと思います!
ブタペストは、僕の暮らすスロベニアのマリボルからおよそ350キロ、バスで4時間半くらいの距離にあります。もちろん車や電車などの交通手段を利用することもできますがヨーロッパにはFlixbusを初め、多くの格安バスが運行しているので費用を抑えたい方はバスの利用をお勧めします。ちなみにFlixbusはドイツの若手起業家によって開始されたサービスで、もともとはドイツ国内のみでのサービスでしたが現在ではヨーロッパ全土にまでそのサービスを広げています。(ドイツ初という事でシートもMercedes-Benz製。座り心地抜群⭐︎⭐︎⭐︎)
今回のブログでは、個人的にブタペストで訪れるべきだと思うところを紹介したいと思います!
1.マーチャーシュ教会
マーチャーシュ教会は、13世紀半ばにベーラ4世によって建てられたもので、ブタ城の敷地内に堂々と聳え立っています。名前の由来は、1479年に南棟の増築を命じたマーチャーシュ1世によるものです。またこの教会は、カール1世を含めほぼ全ての歴代ハンガリー国王の戴冠式が行われていることでも有名です。
内部には美しいステンドグラスやハンガリー最大の楽器であるパイプオルガンもあり、定期的にコンサートが行われているそうです。
ブタペストは、街の中央を流れるドナウ川を挟んでブタ地区とペスト地区の2つの地区から成っています。"ブタ・ペスト"というわけです。このマーチャーシュ教会は、ブタ地区に位置しており教会がある丘からは、ドナウ川はもちろんペスト地区を一望することができます。写真の中央に映るのはブタペストを代表する国会議事堂です。
2.英雄広場
英雄広場は、ペスト地区に位置する広場でハンガリーに関係する英雄達の像が並んでいます。1896年に建設が開始され1900年に完成しました。中央には、ハンガリー国王の印である聖イシュトバーンの王冠とハンガリー紋章の主要要素の一つである大主教十字を握った大天使ガブリエルの像があります。
広場の周辺にはブタペスト西洋美術館とブタペスト現代美術館があり、多くの観光客で賑わっていました。
また、地下には世界初の電気運転を採用し、地下鉄として唯一の世界遺産であるブタペスト地下鉄一号線の英雄広場駅もあります。ブタペストの地下鉄は、構内がとても美しい印象があったのでブタペストを訪れた際はぜひ利用してみてください!
3.セーチェーニ温泉
ハンガリーと日本の意外な共通点。それは両国ともに温泉大国であるということです。先程紹介した英雄広場に隣接する市民公園を抜けるとそこにはまるで宮殿のような豪華な建物があります。建物の中には屋内15種類、屋外3種類もの浴槽がありその規模はヨーロッパ最大級だと言われています。
内部は温泉というよりむしろプールのようになっており、家族やカップル、観光客等様々な人々が温泉を楽しんでいます。水温は日本の温泉に比べると低く、日本人にとっては温いと感じるかもしれません。
また温泉は、水着着用ですが、水着やタオルのレンタルが行われているので身一つで温泉を楽しむことができます!
4.ドナウ川遊歩道の靴
最後に忘れてはいけない歴史の一端を紹介します。ブタペストの中心を流れるドナウ川の川辺の一角に60足の鉄製靴が配置されています。近くで見てもまるで本物のようにリアルに作られたこれらは、単なるオブジェではありません。
1944年、ハンガリーではドイツの支援を受けた"アロー・クロスパーティー"という政党が政権を握っていました。彼らは当時のファシスト政権にならいハンガリーのユダヤ人達を迫害したのです。約8000人のユダヤ人達がハンガリーを追放されオーストリア国境へと"死の行進"をさせられたのです。そのうち約2000人のユダヤ人達が凍てつくドナウ川へと落とされ命を奪われたのです。彼らは、川辺に並ばされ、後ろから銃で撃たれそのまま流氷漂うドナウ川へと落とされたのです。この時、当時高級品であった靴は事前に脱がされていたそうです。川辺に並べられた靴はブーツやヒール、子供用のものなど様々で性別や年齢など関係なく無差別に命を奪われたユダヤ人達の様子を表しています。
このような時代背景を知らなければ何気ない靴のオブジェですがそこには忘れてはいけない歴史が隠されているのです。ブタペストを訪れた際にはぜひ一度自分の足でその地を訪れてみてください。
以上、ブタペスト旅行の様子を皆さんに紹介しました。今回は丸々1日かけてブタペストのいろいろな土地を周りました。比較的コンパクトな街なので少ない滞在日数でも十分に楽しむことができるとおもいます!
またハンガリーはEUに加盟しているもののユーロを導入しておらず、F t(フォリント)と呼ばれる独自の通貨が流通しています。そのためハンガリーを訪れる際は、空港や駅などで通貨を変える必要があります。現在はほとんどのお店でクレジットカードが使用できるので現金の必要性は低いですが、ヨーロッパでは街中のトイレが有料のことが多いので現金を持っていないといざという時に困る場合があります。
ちなみにレートとしては、2019年10月現在1Ft = 0.36円程度です。
ドナウの真珠と称され非常に美しい街並みが広がるブタペスト、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか!それでは今日はこの辺で。
おまけ、ブタペストの夜景